カストディ企業のカーサ、仮想通貨相続機能をすべての会員に拡充
米仮想通貨セルフカストディ企業のカーサ(Casa)は、故人のデジタル資産を相続人にスムーズに移転するための相続機能拡充を発表した。
仮想通貨の相続は、所有者が家族や指定の受取人に資産管理権限を付与していない場合、複雑なプロセスとなる。カーサの共同創業者兼CEOであるニック・ニューマン氏は、コインテレグラフに対し、仮想通貨の相続は、デジタル資産を確実に継承したい仮想通貨愛好家にとって長年の課題であると語った。
「多くの人が認識している大きな問題だが、解決するための良いツールはなかった。多くの人は解決策を持っていなかったり、うまくいくことを願って何らかの方法試していたがうまくいっていなかった。」
カーサは過去数年間、米国で最高会員向けに相続機能を提供していた。ニューマン氏によると、今回拡充された機能はすべてのカーサ会員に提供される。さらに従来の機能との違いもあり、ユーザーがビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、テザー(USDT)、USDコイン(USDC)の保有資産を相続人に移転できるようになったという。
この機能は、故人の仮想通貨保有資産の管理プロセスをシンプルかつ安全に、悪意のある行為者から守ることを目的としている。ニューマン氏は、相続計画が立てられていない場合、「不安定でストレスの多い状況」になると指摘し、次のように述べた。
「相続計画がなく亡くなった人の資産の回収を支援しようとした場合、すべてを把握するのに6〜12ヶ月かかりました。それでも、実際に資産を回収できる可能性は低い。」
この機能は、カーサのユーザーが独自のアプリで特定のトークンヴォールト(保管庫)に受取人を指定することに基づいている。受取人はカーサアカウントを無料で作成し、ヴォールト所有者から提供されたQRコードをスキャンする。このQRコードには、所有者のモバイルキーの暗号化バージョンが含まれている。
このキーは、指定されたアカウントでのみインポートでき、受取人は最初はキーを使用したり、ヴォールトの残高を確認したりできない。ニューマン氏は次のように説明する。
「ヴォールトの所有者が亡くなった場合、受取人はカーサアプリでヴォールトへのアクセスをリクエストできる。すると6ヶ月間のタイマーが開始し、毎月所有者に通知が送信される。」
所有者が生存している場合、アプリ上でリクエストを拒否できる。6ヶ月後にタイマーが終了すると、受取人は共有モバイルキーを使用して、共有ヴォールトのリカバリーキーから署名をリクエストできる。これにより、資産にアクセスするために必要な3つの署名のうち2つを取得できる。
Casa's inheritance feature allows a vault owner to assign encrypted keys to benefactors to access assets after their death. Source: Casaカーサは、5つのキーを持つヴォールトも提供する。これは、1つのハードウェアキーを受取人と共有するものだ。受取人にとってわずかな手間が増えるが、5つのキーを持つヴォールトは、より多くの資産をより安全に保護できる。
失われたビットコインの価値は推定約1400億ドルであり、その原因としてキーの紛失が挙げられることが多い。
カーサは2016年の設立以来、仮想通貨業界におけるマルチシグネチャセルフカストディを推進してきた。同社の主力製品であるビットコインヴォールトでは、ユーザーは最大5つのキーを使用して仮想通貨を保存し、セキュリティを分散させることができる。
カーサのサービスは当初、年間1万ドルの保管料を支払うビットコインの「大口投資家」向けだったが、その後、より多くのユーザーにサービスを提供するために対象を拡大した。現在はイーサリアムもプラットフォームに追加されており、ETH保有者も最大5つのキーを使用して資産を保護できる。
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