ビットコイン(BTC)は今年第1四半期に強力なパフォーマンスをみせたが、専門家はビットコイン半減期を前に大きな乱高下が起こる可能性を警告している。

仮想通貨アナリストのフェニックス・デズモンド氏は 4月3日の投稿 で「半減期に向けて不規則な価格変動に備えるべきだ」と述べた。

カイコ・リサーチのデータによると、ビットコインは2024年第1四半期に64%上昇となった。1月1日に4万4172ドルだったが、3月31日には7万1255ドルに達した。

ビットコインは第1四半期で64%の価格上昇 半減期前の乱高下に警戒する声も image 0 Source: Kaiko Research

しかし、デズモンド氏は、週末と月末の終値が前回の最高値を上回る強いパフォーマンスを示す一貫したパターンが、前例のない市場状況を示していると主張する。「これまでに週末、月末、四半期の終値が前回の最高値を上回った後、これほど迅速に反落することは見たことがない」とデズモンド氏は言う。

ビットコインは第1四半期で64%の価格上昇 半減期前の乱高下に警戒する声も image 1 Bitcoin's price over the past twelve months. Source: CoinMarketCap

ビットコインの半減期はわずか16日後の4月20日に迫っており、予想される供給ショックにより、2024年第2四半期にさらなる上昇が引き起こされると予想されている。しかし、ビットコインの短期的な値動きに関する投資家のセンチメントはむしろ中立的だ。過去24時間のショートポジションとロングポジションの清算は、それぞれ1627万ドルと1677万ドルで 拮抗していた 。

ビットコインは第1四半期で64%の価格上昇 半減期前の乱高下に警戒する声も image 2 Short and long positions remain fairly balanced for Bitcoin over the past 24 hours. Source: CoinGlass

ビットコインの価格がわずか1.5%上昇して6万6687ドルになると、約5708万ドルが清算される。逆に1%下がって6万5013ドルになると、約3514万ドルが清算される。

仮想通貨アナリストのレクト・キャピタル氏は、ビットコインが前四半期と同じ軌道を辿るとは限らず、最善の場合でも第1四半期の最高値付近がレジスタンスレベルになるかもしれないとのべた。「BTCは半減期に向けて、そしてその先の数週間にわたって6万ドルと7万ドルの間で推移するかもしれない」とレクト・キャピタルは 4月3日の投稿 で語った。

1月11日に米国でビットコインETFがスタートしたことで、ビットコインの価格に対する関心が高まったが、一部ではナラティブの変化が起こる可能性があると見ている。

MNトレーディング・コンサルタンシーの創設者マイケル・ヴァン・デ・ポッペ氏は4月4日の投稿で「半減期前のビットコインへの関心、現物型ETFの立ち上げによる追加流動性。これは鈍化しており、通常の価格水準に戻った後、新たなナラティブが浮上する可能性が高い」と語っている。