いよいよ今晩CPI、ビットコインはどうなる？【仮想通貨相場】

cointelegraph-jp-btc2024/05/15 04:25

著者:Cointelegraph Japan

著者松田康生（まつだやすお）楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。

ポイント

・61,000ドル台半ばに失速

・PPIは前月比で強めだったが、前回の下方修正で相殺

・Gamestop株連騰も昨晩の暗号資産は反応薄

・インフレ指標は3日続けて強め、CPIが強ければそこそこ売られそう

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は上値の重い展開。

63,000ドル（約985万円）で上値を重くすると61,000ドル（約955万円）台に値を下げている。

BTCは先週金曜日のミシガン大の期待インフレ率が上昇したことを嫌気し63,000ドル台から60,000ドル台に失速したが、2021年にSNSを駆使しヘッジファンドの空売りに打ち勝った個人投資家が復帰したことからプチ・ミーム銘柄ブームが引き起り、その時の対象となったGamestop株が急騰、同名のトークンやドージコインなどのミームコインも上昇する中、BTCも63,000ドルに反発した。前回Gamestop株が急騰した際にBTCも上昇した連想もあったか。

しかし、材料的にはNY連銀発表の期待インフレ率も前月の3％から3.26％に上昇、ETFフローも＋66百万ドルとプラスに転じるも相場を持ち上げるほどのものではなく、先週の戻り高値に上値を押さえられると、小さなヘッドアンドショルダーを形成、61,000ドル台に失速した。

注目のPPIはヘッドライン・コアともに前月比＋0.5％と予想をそれぞれ0.2%、0.3％上回ったが、前月がいずれも＋0.2％から▲0.1％に0.3％下方修正されたため、米長期金利・為替・暗号資産とも上下に振れるもほぼ元の水準に戻す展開。

続くパウエル議長のオランダでの講演も利下げが遠のいたとしつつも、利上げには否定的とMIXな内容で、BTCは上下しつつも元の水準に戻す展開となった。

その後、ウィスコンシン州の基金や退職者年金を運用する投資委員会が162百万ドル相当のBTC現物ETFを保有したことが判明、米株引け後にはMSCIオールカントリーワールドインデックスにマイクロストラテジーが採用されるなどポジティブなニュースも見られたが、CPIを控えた様子見姿勢もあり、61,000ドル台半ばでのもみ合い推移が続いている。