ビットコイン急落、何があった?やはり8月は鬼門か?【仮想通貨相場】
著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト
東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。
ポイント
・62,000ドルのサポートを割り込み、58,000ドル近辺に急落
・市場はエヌビディア決算待ちで様子見、市場が閑散な8月はBTCは苦手
・金曜日のオプションカットを控え、60,000ドルのストライクに引き寄せられたか
・トランプ氏が10日のTV討論会受入、ハリス氏はCNNのインタビュー受入
昨日のBTC相場
昨日のBTC相場は下落。
一昨日65,000ドル(約935万円)で跳ね返されると、しばらく62,000ドル(約895万円)近辺で下げ渋っていたが、今朝方クリアに割り込むと、58,000ドル(835万円)近くまで急落した。
BTCは、今月前半に49,000ドルから62,000ドル台に反発すると、その後は62,000ドルをレジスタンスとする三角持ち合いを形成していた。
ジャクソンホールでのパウエル議長が利下げ開始発言やケネディ候補のトランプ氏支持を受け、この三角持ち合いを上抜けると、週末にヒズボラとイスラエル間で攻撃の応酬があったものの両者とも事態の悪化を望んでいないとの情報もあり週明けには65,000ドルにワンタッチした。
しかし、一旦上抜けた200日移動平均線を割り込み、63,500ドルをネックラインとするダブルトップを形成すると、その倍返しとなる62,000ドル近辺に値を落とした。
昨日は目立った材料が見当たらず、米株も日本時間で明日早朝に発表されるエヌビディアの決算待ちで様子見姿勢が強まる中、この水準で下げ渋っていたが、米市場クローズ後、この水準を割り込むと、先物市場での3億ドル近いロングポジションの清算を巻き込みながら58,000ドル近くまで急落。足元では59,000ド台に値を戻している。
相場の重しとなっている大統領選挙に関して、今朝方、少し動きがあった。まずハリス氏が立候補表明以降初めてインタビューを受けることとなった。受け答えに難がある同氏は一貫して記者会見など質問を受けることを拒んできたが、木曜日に副大統領候補のウォルツ氏と共同ながらCNNのインタビューを受けると報じられた。
トランプ陣営は撤退したケネディ氏を政権移行チームに加えると発表、また条件面で難色を示していた10日のTV討論会への出席で合意したと発表している。
本日のBTC相場
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