ビットコインと仮想通貨市場に対する信頼が高まる中、多くの機関投資家が仮想通貨への長期的な投資を増やす計画を立てている。

スイスの仮想通貨銀行シグナムの最新レポート によれば、機関投資家の間で仮想通貨への関心が高まっている。このレポートでシグナムは仮想通貨に対する市場の関心の変化とポジティブな市場心理を強調している。

シグナムの最高顧客責任者であるマーティン・バーガー氏は、世界的な規制の明確化によって、機関投資家の市場心理がポジティブになったと考えている。バーガー氏は「最も重要なのは、おそらく米国の現物ビットコインETFの承認であり、これがデジタル資産の機関投資家での採用を加速させた」と語った。

調査は27カ国の400の機関投資家を対象としており、57%(228人)が仮想通貨への投資を増やす計画を立てていることがわかった。そのうち31%は次の四半期に、32%は6カ月以内に増やす予定だという。回答者のうち仮想通貨への投資を減らす予定のある者はわずか5%にとどまった。

しかし、仮想通貨への投資を増やす予定のある機関投資家のうち、その44%は単一トークンへの投資になるという。一方、40%は積極的に管理された投資戦略を選択するとしている。シグナムによれば、現在のポジションを維持する予定の36%の機関投資家は、仮想通貨への投資を増やす前にさらなる市場確認や最適な市場参入のタイミングを待っている可能性があるという。

規制の明確化が仮想通貨の投資拡大に

歴史的に不明確な規制は、デジタル資産を検討する伝統的な投資家にとって大きな障壁だった。シグナムは、仮想通貨に好意的な規制が出現する中で、市場の高ボラティリティやセキュリティ、保管に関する懸念が依然として機関投資家の投資判断の上で重要な障害になっていると指摘している。

仮想通貨への投資に加えて、機関投資家はWeb3インフラストラクチャへの関心を高めており、「分散型物理インフラストラクチャ(DePIN)と人工知能(AI)の成長によって推進されている」とシグナムは指摘している。対照的に、分散型金融への関心は、累計で約21億ドルにのぼるハッキング被害が続いているため減少している。

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